ジューンブライド/「祝婚歌」ふたたび


6月で思い出すのがジューンブライド。秋に新学年が始まる欧米の学校では、卒業式は春(5~6月)にあります。昔は、女性が学校を卒業するのを待って即結婚という(せっかちな?)ケースも少なからずあり、それがジューンブライド(6月の花嫁)=女性にとっての幸福、という意味を持ちえたわけです。ということで、今日は結婚にちなんだ話題を…。

以前、吉野弘さんの「祝婚歌」という詩をご紹介したことがあります(→2012/05/05 参照)。先日、古本屋で見つけたのが、この「祝婚歌」を収めた「二人が睦まじくいるためには」(吉野弘/童話屋)。百均コーナーにあったので(帯が少々いたんでいる程度でほぼ新本)、速攻で買い求めました(^^;;。この本には、吉野弘さんの詩に加えて、茨木のり子さんの「祝婚歌」に関する解説文も掲載されていて、これがなかなか面白いのです。

 電話でのおしゃべりの時、聞いたところによると、酒田で姪御さんが結婚なさる時、出席できなかった叔父として、実際にお祝いに贈られた詩であるという。
 その日の列席者に大きな感銘を与えたらしく、そのなかの誰かが合唱曲に作ってしまったり、またラジオでも朗読されたらしくて、活字になる前に、口コミで人々の間に拡まっていったらしい。
 おかしかったのは、離婚調停にたずさわる女性弁護士が、この詩を愛し、最終チェックとして両人に見せ翻意を促すのに使っているという話だった。翻然悟るところがあれば、詩もまた現実的効用を持つわけなのだが。(以下略)

 また、この詩の独語訳が、ドイツで行われた、ある日本人女性の結婚式で朗読され、神父を含むドイツ人列席者に感動を与えたというエピソードも書かれています。結婚式のスピーチネタで困った場合、これらの話が使えるかも…(^_-) by dan

Comments are closed.