祝婚歌(続婚式 その2)


続婚式への参加を申し込んだところ、事務局から案内が届きました。その中に、「祝婚歌」(吉野弘作)という詩のコピーが同封されていました。夫婦間だけでなく、どんな人とのお付き合いにも、通じるかと思います。長い詩ですが、ご紹介します(^^) by ichi

■祝婚歌/しゅくこんか 吉野弘
二人が睦まじくいるためには
愚かでいるほうがいい
立派すぎないほうがいい
立派すぎることは
長持ちしないことだと気付いているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
二人のうちどちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで
疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい
立派でありたいとか
正しくありたいとかいう
無理な緊張には
色目を使わず
ゆったり ゆたかに
光を浴びているほうがいい
健康で 風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに
ふと 胸が熱くなる
そんな日があってもいい
そして
なぜ胸が熱くなるのか
黙っていても
二人にはわかるのであってほしい

※dan 補足 このサイトに引用されていた吉野氏の発言より、著作権者の同意が得られているものと判断し、全文掲載させて頂きましたm(__)m

Comments are closed.