今、薬師寺の西塔で「釈迦四相像」が公開されています(→こちら参照)。釈迦や弟子達の群像が登場する「成道」・「転法輪」・「涅槃」・「分舎利」という4場面で構成されたブロンズ製のレリーフで、薬師寺・大講堂の釈迦十大弟子の制作者である 中村晋也氏 によって、今年の6月に奉納されたばかりなのでご存知ない方も多いでしょう。
薬師寺といえば、薬師三尊像といった伝統様式の仏像の印象が強烈なだけに、仏教がモチーフとはいえ、西塔の内部に現代美術が奉納されるのはどうなんだろうか?と正直思っていました(大講堂・釈迦十大弟子<右写真> の印象が今ひとつ薄かったせいもあります)。というわけで、先日、薬師寺に行った際も、期待度は低いまま、西塔の内部に入りました(苦笑)
ところが、実物を目にしてビックリ。初層(1階)の間に安置された作品はとんでもない代物でした。高さ3.1メートル、幅4.7メートル、奥行き1.5メートルの大レリーフが4面組み合わされた、総重量13トンの巨大作品だったのです(下写真各々クリックで拡大)。ちなみに、薬師寺のサイトにこのような数字は出てきません(^^;;
大きさだけではく、その芸術性にも圧倒されました。ロダンの「地獄の門」に匹敵する大傑作かも…。製作期間7年というのも納得。西塔に現代のブロンズ像はあわないと決めつけていた己の不明を恥じました。作品奉納時の報道(例えば、産経フォト 2015.05.11)にきちんと目を通していればよかったと反省しきりです。今回の特別公開は2016年1月3日まで。この機会をお見逃しなく!(^_-) by dan
■ご参考 (非常に勉強になります。写真も美しい)
橿原日記(平成27年6月6日)>釈迦の生涯を表す壮大なレリーフ「釈迦八相像」、うち四相を西塔に安置
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