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ロダンのバルザック像 その2


その1より続く) いろいろなポーズの習作を何体も制作した結果、ロダンが最終型としたのは、なんと、ガウンをまとった手足や体の見えない異形のバルザック像(右写真)でした。

7年間も待たされたあげく、依頼主の要望も無視したような作品が出てきたわけですから、フランス文芸家協会が怒ること、怒ること…。受け取りを拒否したとか。

ガウンの中でのバルザックのポーズも問題となりました(実際には見えないのですが、普通に腕組みしたポーズではありません)。世間の評価も低く、「失敗作」として非難ゴウゴウ。ロダンの生前は全く評価されず、発表後の十数年間、アトリエの片隅で埃を被っていたそうです。

…と、以上のようなエピソードや背景を知っていると、「裸のバルザック」と「バルザック像」を結ぶ「線」や「位置関係」が見えてきて、理解が深まりますよね。ロダンの場合、他にもいろいろエピソードがあるので、調べてみると面白いと思います(^^) by dan

【参考】 バルザックとロダン(ロダンオンラインガイドブック)バルザック(タイレノール)

ロダンのバルザック像 その1


すっかり、秋らしくなってきましたね。「秋」ということで、ゲージュツの話を…。

右の写真は、西宮市に本社がある某企業のエントランスに飾られていた塑像、ロダンの「裸のバルザック」(習作の一つ)です。ガラス張りのケースに入っているところをみると、オリジナルの石膏原型の可能性があります(クリックで拡大)

ロダンのプレートがなければ、「エラソーな態度のオジサンの全裸、露出狂?」程度の認識で片付けられそうですが、最終型(バルザック像)および、その作品にまつわるエピソードを知っていると、非常に楽しめる作品です(^^)

要約すると以下のような話です(既にご存じの方は、読み飛ばして下さい)

1891年、フランスの文芸家協会から、ロダンにバルザック像制作の依頼がなされます。バルザックはその41年前に亡くなっている為、ロダンはバルザックの服を仕立てた店を探しだし、当時の記録をもとに、彼の体格データを把握します(徹底してますね)。そして、制作した習作の一つが、上の作品というわけです。目の前で本人にポーズを取ってもらって作ったかのようですが、そうじゃない(^^;;。そして、ここからがスゴイ(その2に続く) by dan

神祇官歩道橋(畏れ多くて渡れない?)


西宮市内、JR東海道線沿いにあるのが、右の「神祇官歩道橋」(クリックで拡大)。何故、こんな名前になっているのかと言えば、神祇官町(じんぎかんちょう)という場所にあるからです。おそらく全国で唯一と思われる珍しい地名。京都や奈良にあれば納得するんですが、西宮というのが意外でした。

ちなみに神祇官とは「律令制で、太政官(だいじょうかん)と並ぶ中央最高官庁。朝廷の祭祀(さいし)をつかさどり、諸国の官社を総轄した。かみづかさ」(デジタル大辞泉)。今風に言えば、神社庁歩道橋、宮内庁歩道橋という感じでしょうか…。

私なんかが渡ってよいのだろうか?と考えてしまいますね(^^;;。西宮はご存じのように西宮神社がある土地ですし、古い地名等が結構残っていることに今回あらためて気付かされました。 by dan

キッコーナン醤油(レトロ看板)


JR西宮駅の近くに「西宮商店」というお店があります。商店となっていますが、高知名物・屋台餃子で知られる食事処です。今回は、外観に注目(右写真。クリックで拡大)。昭和レトロ路線のお店らしいことがわかります。

で、左上の「キッコーナン醤油」って皆さんご存じでした?(キッコーマンじゃなくてキッコーナン)。私は初めて見た気がします。Panasonic → Panasomic 的なパチモノかと思いましたが、そうではなく、秋田では有名なメーカーらしいですね(失礼致しました)。今度、東北出身の人に会ったら確認しておかねば…(^^)

後、どうしても気になるのが、右上のキンチョールの看板(ハエのイラスト入り)。飲食店で、それはないでしょう!殺虫剤入りの冷凍食品も問題になったし、変えた方がいいと思いますけど…(^^;; > 店長様

PS この手の看板については、「れとろ看板写真館」の情報が充実しています。眺めているだけで面白いです。ご参考まで。 by dan

球場橋(昔の名前で出ています)


いやぁ、女子サッカーで、なでしこジャパンがやってくれましたね。昨日は夕刊がなかったので、今朝の朝刊は各紙とも、なでしこジャパン一色じゃないでしょうか。先行するアメリカに2度も追いつき、PK戦で相手をうっちゃっての世界一。お見事としか言いようがないです。元気と勇気を頂きました!(^^)

さて、昨日のバスケットボール→サッカーと続いているので、ボールつながりで、野球に関連した話題です。先日、阪急西宮北口に行って来ました。阪急西宮ガーデンズができてからは初めてで、随分久しぶりです。周辺も再開発され、公共施設やマンションが立ち並び、すごい変わりようでした。

「街」には、独特の匂いというか雰囲気があります。それが地元への愛着に繋がるのですが、この一帯は全てが一旦リセットされた感じです。それを可能にした阪急の資本力に感心しながら?歩いていて、発見したのが右の標識「球場橋」です(クリックで拡大)

ちょっぴり嬉しくなりました。球場(阪急西宮スタジアム)は無くなりましたが、地名が残っているわけです(♪昔の名前で出ています^^;;)。その地名に接すると、当時の街の様子や歴史がばーっと浮かんで来る気がしますね。「球場橋」という、たったの3文字ですが、すごい喚起力です。「言霊」が宿っているのかもしれません(^_-)☆ by dan