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「キューポラのある街」/浦山桐郎監督の色紙 その2


その1より続く) 浦山監督は、その5年後に50代の若さで急死するのですが、あらためて彼の作品を振り返ると、「キューポラのある街」(1962年。第一作)→「夢千代日記」(1985年。遺作)と、吉永小百合で始まり、吉永小百合で終わるという、サユリスト羨望の?幸せな監督なのです。ちなみに彼は寡作で、生涯に残した映画作品は9本のみ。「青春の門」(1975年)とアニメ「龍の子太郎」(1979年。声のみ)を含めると出演作品は4本になり、半分近くが吉永小百合出演作品になります。

右写真は、彼女の人気絶頂期のブロマイド。見た目の美しさだけではない、何かがありますね。最近のアイドルは、子供の頃からの養成学校通い→TV出演等で鍛えられるためか、外見や技術は申し分なくても、内面の成長が追い付いていない感じがします。10代、20代は、子供と言ってよいでしょう(^^;;

私が最初に観た浦山監督作品は「キューポラのある街」。昔、映画館で一度観た後、しばらく観直す機会がなかったにもかかわらず、心にずっと残っている映画です(→今なら、DVDマガジンのバックナンバーとして790円で入手可能。お近くの書店へどうぞ)。重いテーマを扱いながら、明るい前向きな青春映画となっているのは、吉永小百合のおかげですね。余談ですが、「キューポラのある街」はカンヌ映画祭に出品され、その時の審査委員だったフランソワ・トリュフォーも彼女を高く評価しています(^^) by dan

浦山桐郎監督の色紙 その1


先日、昼食をとるために、たまたま目にとまった小料理屋さんに入りました(大阪商工会議所の近くにある「万作」というお店です)。店内を見回していて気付いたのが、右の額縁。なんと、浦山桐郎監督のサイン色紙ではありませんか!こんなところになぜ?(失礼^^;;。写真クリックで拡大)

ママにお聞きすると、昔、大阪のプロダクションで働いていたことがあって、その時に頂いたとか。日付は1980年。当時、「太陽の子 てだのふあ」の撮影で関西に来ていたらしい。大空真由美や勝呂誉の話も出て、「齢がばれるわねぇ」と苦笑するママ(続く) by dan

浦山桐郎監督は、端正な作品イメージとは裏腹に精神的・肉体的に自分を追い込む破滅型文化人で、それが早世を招きました(→評伝小説はこちら)。「美しくあれ、かなしくあれ」という言葉も、それを物語っているような…。

「タイタニック 3D」が4月公開/映画の話


前回の「三丁目の夕日」に引き続き、映画の話題です。

先日、映画館で「タイタニック 3D」の予告編を観ました(オリジナル作品は1997年12月公開)。アカデミー賞の11部門をかっさらい、ジェームズ・キャメロン監督の名を不動のものにした記念碑的作品が、3D版として4月に劇場に帰ってくるとか。全く知りませんでした…(^^

何度か観ているこの映画、タイタニックが沈んでいく場面やモブシーン(逃げ惑う群衆を映した場面)は、ハリウッド映画ならではの迫力でした。「三丁目の夕日」で最も3D効果が発揮されたのが東京タワーの俯瞰シーンだったように、巨大な建造物が出てくる「タイタニック」は、非常に3D向きといえます。キャメロン監督のことです、見せ場をいろいろと用意しているに違いありません。

また、アカデミー脚本賞こそ逃したものの、「タイタニック」はドラマとしてもよくできていて、何度観ても感動してしまいます。特に、アメリカに渡ったローズ・ドーソン の人生を枕元に飾られた写真のカットで表現し、あの大団円的ラストシーンにつなげる構成は見事でした。

…ということで、春になったら、劇場に足を運ぶことになりそうです。また御報告します(^^) by dan

映画「ALWAYS 三丁目の夕日 ’64」


ALWAYS 三丁目の夕日 ’64」を観ました。劇場での3D鑑賞は、遅ればせながら、この映画が初めてです。眼が疲れることもなく、最後まで楽しめました。3D映像の見所がいくつかあって、一番分かりやすいのは、冒頭の東京タワーの俯瞰。ホント、目の前に突き出て見えます(これだけで400円割高の価値あり)。隣のご夫婦は、前に手を出していました(^^)

さて、映画そのものの評価ですが…。三丁目ファンの皆さん、御安心下さい!過去のシリーズ2作(→旧あすかDiary 2005/11/142008/02/11 参照)と遜色ない素晴らしい作品になっています。淳之介(須賀健太)がアカデミー助演男優賞間違いなし?の熱演。続編でも泣かされましたが、今回もいい歳をしたオッサンが滂沱(ぼうだ)の涙。こんな時、通常の眼鏡に3Dグラスをかけていると、涙も拭けないので困ります…(^^;;

  

(いい意味で)気になるのは、次作への伏線をいくつも張ったような終わり方だったこと。実際、山崎貴監督もその気は十分とみました。「ALWAYS 三丁目の夕日 ’67?」→大阪万博を描いた「ALWAYS 三丁目の夕日 ’70」という感じで続くと嬉しいですね。あの万博を最新技術で映像表現したらどうなるか…。考えただけでもワクワクします(^^) by dan

御参考(山崎監督の最新インタビューより)
 > (学びの場) ご両親が本シリーズのファンってことですか?
 > (山崎) 「三丁目が動き出した」って言うと、もう目の輝きが違う(笑)
   「『三丁目』やるの!?」と、両親とも完全にウキウキし出すんです。

映画「RAILWAYS/愛を伝えられない大人たちへ」


先日、「RAILWAYS/愛を伝えられない大人たちへ」を観ました。去年の春に公開された「RAILWAYS/49歳で電車の運転士になった男の物語」の続編です。いい映画でした。

続編といっても登場人物や舞台は全く別物。鉄道の運転士を主人公にしたところだけが同じです。

今回の主役、三浦友和が歳をとるにつれ、魅力を増してきましたね。これも一種の「百恵ちゃん効果」でしょう。「一生、山口百恵のファンです」と公言している三浦友和にとって、「一生、いい男」でいることがファンとしての責務ですから(^^)

来年早々には「ALWAYS/三丁目の夕日’64」が公開されます。こちらもシリーズもので、今回は第三作目。これも観に行く予定です。なんだか、映画会社にうまく乗せられているなぁ…(^^;; by dan

映画「コクリコ坂から」


先日、ジブリの新作「コクリコ坂から」を観ました。結論から書くと、私の評価は、★★★★☆(星4つ)。いい作品だと思いました。路線で言えば、「耳をすませば」系の作品です。そこを理解せずに、他のジブリ作品と比べて××と批判する人は、この映画を観るべきじゃないです(^^;;

舞台は、翌年に東京オリンピック開催を控えた1963年の横浜。コクリコ坂を下りると、街並みや行き来する自動車の描写がリアルになり、時代の空気を感じさせます。一方、坂の上で展開される学校生活の様子は、旧制高校~1960年代のものがごちゃ混ぜになった感じで、かなりアバウト(ある意味、ユートピア的)。日本ではなく、外国の話だと思って観た方がいいかもしれません(^^)

(小さい子供は別として)三世代揃って楽しめる映画だと思いました。ジブリらしい作品です。監督は宮崎吾朗氏(宮崎駿の息子さん)。本作が2作目だそうですが、次作が楽しみです。 by dan

PS 大阪ステーションシティシネマで映画を観ました。座席に余裕があり、音響もよかったです。さすがは最新鋭の映画館!意外に空いていたのは盆休みだったから?(^^;;

Re: カタログハウスの学校/映画『玄牝』上映会&河瀬直美監督トーク「生まれてきてくれてありがとう」


5月に御紹介した、「カタログハウスの学校」大阪店セミナー/映画『玄牝(げんぴん)』上映会&河瀬直美監督トーク「生まれてきてくれてありがとう」の開催が近づいてきましたので、あらためてご案内致します。
 
参加者全員に、お土産として「ピカイチ事典」最新版のプレゼント!また、上映後に「カタログハウスの店」大阪店へご来店いただいた方には通販生活で人気の「かつおだし」のプレゼント!という豪華2大特典付きだそうです(^^)
 
映画&トークの詳細はこちらを参照下さい。
 
 ◆河瀬直美監督公式ホームページ
 ◆映画「玄牝」公式サイト
 ◆「吉村医院」公式サイト
 
 * 開催日時 2011年7月24日(日)/11:00~14:15
 * 開催場所 大阪市中央区北浜東3-14 エル・おおさか2階 エル・シアター
 * 定員 800名 (先着順)
 * 参加費 2,000円 (前金制)
  ※参加費は前金制(入金確認後にチケットを送付)
  ※会場には授乳スペースあり。
 
■お申込みはこちらから。
なお、インターネットやメールでのお申込み・お問合せは開催日前日の17時までの受け付けとなりますが、定員に余裕がある場合は当日参加も可能とのことです。

祭りの準備


昔、名画座で「祭りの準備」(ATG。1975年制作)を観た時のこと。竹下景子が出演しており(新人女優によくある”体当たり演技”。肌の露出もなんのその、という役どころ)、客席が「えっ!?」とざわついたのを妙に覚えています(当時、彼女は「(元)お嫁さんにしたい女性No.1」、清純派タレントの地位を獲得していた)。作品自体の印象も強烈に残っています。

閑話休題。7月24,25日の天神祭に向けて、大阪天満宮周辺では、着々と「祭りの準備」が進められています。天神橋筋商店街には下の写真のような案内が出ていました。中央が「昭和映画祭」の垂れ幕です。今時、ガメラはないだろう!と思いつつ(ちなみに「ガメラ対大魔獣ジャイガー」は大阪が舞台)、先約がなければ観に行きたかったなぁと思う私でした(^o^) by dan