「ぼくらのイタリア旅行記 12日間の奇跡・ローマ編」 その2


その1 より続く) 「ぼくらのイタリア旅行記 12日間の奇跡・ローマ編」が書かれたのは、実は20年以上前。そういえば、当時、著者の中津さん宅へ遊びに行った際、NEC のワープロで出力された原稿の束を見せてもらった記憶があります。公私ともに多忙を極めていた時期に、よくぞ書き上げたものです。しかも、前半の一部を出版しただけ、というのだから恐れ入ります。

5月21日現在、Amazon でこの旅行記は在庫切れです(重版中のため、入荷は1ヶ月先になるらしい)。人気ですね(^^)。お急ぎの方は、出版元(文芸社)に直接問い合わせると良いかもしれません(→こちら

90年代前半に書かれたオリジナル原稿は、歳月のフィルターによって濾過され、出版にあたって再び磨かれることで、より上質になりました。例えば、ミケランジェロと彼の作品を巡る文章。その臨場感溢れる描写は見事です(左写真はシスティーナ礼拝堂

時の流れを感じるとすれば、携帯電話やインターネットが出て来ない、関西国際空港も登場しない、といったあたりですが、ほとんどの人は気付かないでしょう。また、この旅行記は、写真に肩代わりさせて説明を端折るという「手抜き」が無く、記録文学としての完成度も高いです。その上で、なかつみつこ(奥様)のスケッチが挿入されているため、添え物/補足説明ではなく、絵も作品として楽しめるようになっています(続く) by dan

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