「ポケット詩集」/吉野弘さんを悼んで


詩人の吉野弘氏が先日亡くなられたそうです(→詳しくはこちら)。彼の代表作「祝婚歌」は、当Diaryでも紹介したことがありました(→ 2013/06/30 参照)。「祝婚歌」以外の彼の作品では「I was born」が頭に浮かびます…などと書くと詩に詳しい人間と勘違いされそうですが、上の2つの詩はともに大人になってから知りました。茨木のり子さんの詩もそうです。多感な時期にこれらの詩に接していれば、精神的にもっと豊かな青春や人生を過ごすことができたでしょう(苦笑)

現代詩には、danのようなオジサンが読んでも感動する作品がいっぱいあります。しかし、かつての私がそうであったように、どこから手をつけたらよいか分からないかもしれません。そこで、吉野氏の作品紹介も兼ねて、現代詩への扉を開いてくれる本を一冊紹介させて頂きます。

約30編の詩を編んだ「ポケット詩集」(田中和雄編/童話屋)という本があります。題名通り、鞄に放り込める文庫サイズながら、ハードカバーの愛蔵版仕様。上で触れた吉野弘氏の詩も茨木のり子さんの詩も収録されています。今回あらためて読み返し、編者の田中氏が書いた「まえがき」が一編の詩ともいうべき”作品”になっていることに気づきました。丁寧に読み進めても小一時間程度のボリュームですが、感動の質は高いことを保障します。この本を手がかりに、自分が気に入った詩人の作品を読んでいけば良いでしょう。”ほんとうの子どもたちと、子どもの心を持った大人たちに”お薦めいたします(^_-)✩ by dan

PS 「詩のこころを読む」(茨木のり子/岩波ジュニア新書)もお薦めです。唯一の難点(?)は、茨木のり子さんご自身の詩が収録されていないこと(^^;;

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